なんとなく大豆ミートって料理上級者や健康志向の高い人用の食材でハードル高そうなイメージありませんか?
お肉大好き。大豆料理は苦手ではないものの好んで食べるほどでもない。コスパ重要。料理が得意なわけではない。節約レシピは好きだけれど、手間は掛けたくないという、わたしが大豆ミートを使ってみた正直な感想をまとめてみました。
手間がかかりそうだし、本当にお肉の代用として使えるのか心配。結局、使いきれずに終わってしまいそうと躊躇している方や、大豆ミートのコスパってどうなの?という方の疑問に率直にお答えします。
目次
大豆ミートとは?
そもそも大豆ミートとは名前の通り、原材料は「大豆」です。
見た目や食感などもお肉そっくりな大豆加工食品で、栄養面でも注目されています。
ミンチタイプや、唐揚げにできるブロック、ビーフ切り落とし(フィレタイプ)などの種類があります。
ミンチタイプは、完全にお肉と置き換えなくてもミンチ肉に混ぜてかさ増しで使うこともできます。
購入時は乾燥状態なので数分間、弱火で茹で戻しをして水気を切るだけで、あとは普通のお肉と同じように使えます。(お水で戻せる大豆ミートもあります)
そのひと手間が面倒くさく感じるかもと思っていましたが、茹で戻しさえしてしまえば、あとはお肉と違って火の通りに神経質になる必要もないので、わりとチャチャっと料理できます。
大豆ミートの栄養面
実はそれほど低カロリーというわけではありませんが、注目すべきはなんといっても、高タンパク質かつ低脂質!
大豆ミートと肉類を比較した100gあたりの成分表が以下になります。
カロリー | タンパク質 | 脂質 | |
大豆ミート(ミンチ) | 314kcal | 51.0g | 0.2g |
和牛肉(ばら肉) | 517kcal | 11.0g | 50.0g |
豚肉(ばら肉) | 395kcal | 14.4g | 35.4g |
鶏肉(もも肉) | 204kcal | 16.6g | 14.2g |
100gあたりの成分表/参考:文部科学省(日本食品標準成分表)
わたしが愛用しているホエイプロテインが1食30gあたり、カロリー118kcal、たんぱく質22.8g、脂質1.6gなので、大豆ミートがいかに高タンパク、低脂質であるかが分かります。
食物繊維も豊富でお通じの改善や、女性ホルモン「エストロゲン」の不足を補う大豆イソフラボンも多く含まれていますので肌の新陳代謝や更年期障害のトラブル予防にもなります。
さらに大豆たんぱく質にはコレステロールを低下させる効果もあるそうです。
というわけで、栄養面では大豆ミートは非常に満足!
大容量(業務用)はコスパも良く節約にもなる
最近はスーパーなどでも大豆ミートを見かけることがありますが、100gだと400円前後のものが多いように感じます。
お肉の100gだとほんの少しですが、大豆ミートの100gは結構なボリュームになります。
▲袋の大きさはA3サイズくらいあり、かなり大きめです。
右の唐揚げ用ブロックタイプは内容量200gですが、同じ量を鶏もも肉で作ると1kg分くらいのボリュームです。
とはいえ大豆ミート100gで400円くらいだとお肉に置き換えてもそれほど安いという感じがしませんよね。
ところが大豆ミートの価格は、商品や容量によってかなり差があり、500gから1kgくらいのネットで購入できる大容量タイプは安いんです!
上の画像のミンチタイプは内容量900gで1,080円、しかも送料込みで購入できました。900gだとものすごい量で、使っても使ってもなかなか減りません。
大豆ミートを購入するならスーパーではなくネットで大容量タイプを買うのが断然おすすめです。
わたしが購入したのはこちらのお店です→nichie * ニチエー
賞味期限が長い
いくらコスパが良いといっても使いきれないと意味がありませんが、大豆ミートの賞味期限は約1年。
さすがに1年あれば使い切れます。さらに賞味期限が長いため、保存食として便利です。
買い物に行くのが面倒だけど、冷蔵庫にたいした食材がないということありませんか?
お味噌汁と卵焼き、もやし炒めくらいなら作れるけど、さすがにちょっと質素すぎるかなという時に、もやし炒めにビーフ切り落とし(フィレタイプ)の大豆ミートを足したり、大豆ミートの唐揚げをプラスすればそれなりの夕食になります。
お肉の冷凍保存が苦手なわたしにとって、メインディッシュのお肉代わりになるものを、保存食として常備しておけるというのはものすごーく心強いです。
保管時はかさばる
賞味期限が長いのは良いのですが、保管時はわりとかさばります。
保存方法は「高温多湿及び直射日光を避けて冷暗所に保存」ということで、冷蔵庫に保存していますが、結構な存在感です。
A3サイズくらいのものが3袋ですから、購入前にそれくらい考えればわかるだろうって話ですが。
ビーフ切り落とし(フィレタイプ)はもろくて、丁寧に扱わないと割れてしまいますので、それも少しストレスです。
大豆ミートの味は?本当にお肉そっくり?
肝心の大豆ミートの味ですが正直、個人的には断然お肉の方が美味しいです。
同じ値段で、同じ栄養なら迷わずお肉を選びます。
とはいえ味付けと料理によっては、お肉そっくりにまでは近づけられます。
あくまで「代用食品(代替肉)」としては優秀です。ただ、しつこいようですが料理によりますが。
食感は本当にお肉っぽくて驚きます。
唐揚げ用ブロックタイプは中が層のようになっていて、それが鶏肉の繊維のような感じで適度な弾力も鶏肉そっくり。ミンチタイプもビーフ切り落とし(フィレタイプ)も食感はお肉に近いです。
煮物は失敗しました。原料が大豆なのでお肉特有の旨味はゼロで、味の奥行きが全くない、ただただ醤油味の料理になってしまいました。
唐揚げも下味がしっかり付いていないと、口に入れた瞬間は鶏肉ですが最後に鼻に抜ける後味がふわっと大豆(豆腐のような)の香りがします。
息子は、唐揚げを一口食べてすぐに「これ、何の唐揚げ?」と聞いてきました。「お肉っぽいけど、普段の鶏の唐揚げとは違う。」だそうです。「まぁ、これはこれでアリ」とも言っていました。
大豆ミート失敗例
大豆ミートの失敗例も紹介しておきます。
▲里芋を焚いて大豆ミートを入れてみましたが、これがまぁ美味しくない(笑)
分かっていたはずなのに脳内でお肉の旨味込みでの出来上がりの味を想像してしまっていたのが敗因です。大豆ですから旨味がでるはずもなく何か足りない感が半端ない。
さらに大豆ミートを早めに投入してしまったことで、柔らかくなりすぎてベチャっとしてしまっています。あまりに不評だったので里芋をスライスして天ぷらに作り替えました。
食感はお肉に近いですが味は大豆なので、代用できる料理に向き不向きはかなりあります。煮物は全般的に向かないと思います。
大豆ミートの戻し方
乾燥している大豆ミートはまず「もどす」必要があります。
水や熱湯でもどすタイプもありますが、基本的に茹で戻しするものが多いです。
手順としては、数分間(ミンチタイプは火にかけて4分程度、ブロックタイプは4~5分でOKでした)火にかけて、水で洗い流し、絞ってしっかり水気を切る。これで下準備は終わりです。
ちなみに分量も目分量で大丈夫です。お湯で戻すと3倍に膨らむとか書いていたりしますが、もちろん戻す時間や商品にもよるでしょうが、ミンチと唐揚げタイプは1.5~2倍くらいで考えておくと良いかなと思います。
1番膨れたなと感じたのがビーフ切り落とし(フィレタイプ)で、こちらは2~3倍でしょうか。写真を参考にして下さい。
▲(左)茹で戻し前 (右)茹で戻しあと
ミンチの膨れ方はお茶漬けのあられをイメージしていただくと、かなり近いです。
大豆ミート 茹で戻し時のポイント
・お湯が沸いてからではなく、水からゆでる(大豆のにおいを抑えられる)
・湯切り後は、丁寧に水で洗いしっかり絞る
※洗う→絞る→洗う→絞る→洗う→絞るといった具合に、この工程を3回以上繰り返すのがオススメ。しっかり洗って絞ることで大豆のにおいがより抑えられます。
大豆ミート レシピ
大豆ミートを使ってどんな料理を作っているの?というわけで、簡単な料理とレシピを紹介します。
ガパオライス風(ひき肉風ご飯?)
一見、地味なガパオライスっぽいですが、バジルも鷹の爪も入っていませんし、ひき肉風ご飯といった方が良いかもしれませんが。

材料2人前
大豆ミート(ミンチタイプ)・ごはんお茶碗2杯分・玉ねぎ1個・たまご2個・ピーマン2個・豆板醤・ナンプラー・オイスターソース・砂糖・サラダ油(お好みでバジルや鷹の爪も)
1:ミンチタイプの大豆ミートを茹で戻し、水で洗って絞る
2:玉ねぎとピーマンを細かく切る
3:目玉焼きを作る
4:目玉焼きを作ったフライパンの油に豆板醤、大豆ミートと玉ねぎ、ピーマンを投入しチャチャっと炒めつつ、ナンプラー、オイスターソース・砂糖をそれぞれ小さじ1~2程度、味見しながら調整
5:盛り付けて完成
バジルやパプリカや鷹の爪がないものの、工程や味付けは概ねガパオライスと同じです。
大豆ミートで作る場合は、豆板醤、ナンプラー、オイスターソースが重要です。このあたりの調味料が大豆の風味を良い感じに消してくれるので、そこそこ美味しいです。
唐揚げ
大豆ミートの定番ともいえる唐揚げ。唐揚げタイプは唐揚げ以外、作っていません。

材料
大豆ミート(唐揚げタイプ)・醤油・しょうが・ごま油・にんにく・片栗粉・サラダ油
1:ミンチタイプの大豆ミートを茹で戻し、水で洗って絞る
2:しょうが・にんにく・醤油・ごま油を合わせたものに「1」の大豆ミートを10分ほど漬け込む
3:サラダ油で揚げて、盛り付けて完成
最初に低温(160~170℃)で1分30秒ほど揚げて取り出してから、高温(180~190℃)で30秒ほどと2度揚げするとさらに美味しいそうです。
唐揚げは、出来上がりの味が想定とあまりに違うということはないので、一先ず普段のご家庭の味付けで作ってみて、次回は少し、しょうがを多めにしようかなといった調整で良いと思います。
ビーフ切り落としの焼き肉風
見た目はまさに切り落とし焼き肉!肝心の味は・・・

材料
大豆ミート(フィレタイプ)・市販の焼肉のタレ・玉ねぎ
1:フィレタイプの大豆ミートをを茹で戻し、水で洗って絞り、焼肉のタレに30分ほど漬け込む
2:玉ねぎを縦に薄くスライス
3:大豆ミートと玉ねぎを炒めて追い焼肉のタレをして盛り付けて完成
紹介しておいてなんですが、正直このレシピは美味しくはないです(笑)
食べられないことはないですが、お箸はあまり進みません。焼肉のタレだけでは味気ないうえに大豆の風味が消しきれず、味付けか調理法にさらに工夫が必要です。
我が家では1番不評です。
まとめ
大豆ミートはどんな方にも手放しでおすすめできるかと言えば微妙ですね。
レビューでは、美味しい!という感想が多いですが、お肉より美味しいという意味ではなく、「大豆なのに美味しい」という意味だと思って購入するくらいがちょうどいいです。
少しでも節約したいという方や、運動も取り入れたダイエット中の方など、何かしらの目的を持って購入するのには良いと思いますが、「お肉の代わりになるなら大豆ミートで良いか」くらいで買ってしまうと、案外使える料理が少なくて失敗したということになりかねません。
ちなみにミンチ、唐揚げ、ビーフ切り落とし(フィレタイプ)の3種類を試しましたが、個人的には、ミンチタイプがおすすめです。
順位を付けるとすれば、1位:ミンチタイプ、2位:唐揚げタイプ、3位:ビーフ切り落とし(フィレタイプ)です。
使える料理のレパートリー、扱いやすさという点でも、初めて大豆ミートを購入する場合はミンチタイプが1番無難かなと思います。
大豆ミートの特徴は以下になります。
大豆ミート まとめ
・お肉そっくりな大豆加工食品で、ミンチタイプ・唐揚げタイプ・ビーフ切り落としタイプなどがある
・乾燥状態の大豆ミートは調理前に茹で戻しなどが必要
・賞味期間は長い(わたしが購入したもので約1年)
・カロリーはそれほど低くないけれど、低脂質、高タンパク質で運動を取り入れたダイエットにオススメ
・大容量タイプならコスパは良い
・原料が大豆のため、お肉の旨味はゼロなのでどんな料理でもお肉の代わりに使えるわけではない(お肉の旨味が必要な煮物などには特に不向き)
・食感はお肉にかなり近く料理によっては、代用食品(代替肉)としては優秀